美容師の仕事

2021/09/12

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美容業界の今後どうなるの??ビーチェンジ2021版

【2021年版】美容師の業界動向、課題、将来性は?

 

この記事では今後の美容業界がどうなっていくのかを予想して自分たちがこれから何をしていったらいいのかを考えてみましょうという内容で話を進めていきます。

 

美容業界の現状

 

市場規模は緩やかに拡大

美容業界の市場規模はわずかながら拡大傾向にあります。
厚生労働省の資料によると、2005年から2015年の10年間はカットやパーマネントなどへの支出額はやや減少傾向でしたが、それを補うようにセットやヘアカラーといった「その他の理美容代」は増えており、市場規模は1.1兆円から1.3兆円へと拡大しました。

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美容室と美容師の数が増加

理容室の数が毎年約2,000軒ずつ減り続ける中、美容室は年間3,000~4,000軒ずつ増えています。美容室を利用する男性が増えていることが、理容室減少の一因のようです。

2021年現在では美容室が全国に25万店舗以上といわれています。

そのため、美容師資格を持っていれば就職先に困ることはまずありません。

美容室やサロンはそれぞれ雰囲気や特色が大きく違うので、根気強く探せば自分に合った美容室が必ず見つかります。

特に首都圏では多種多様なサービスを行う美容室が多いので、働き方や方向性のマッチングは比較的可能な業界と言えるでしょう。

髪を切ることは機械化が難しいサービスであり、今後も美容師の需要がなくなることはないと考えられます。

ただし、近年は低価格化と高価格化の二極化が進み、施術スキルやサービスの質には大きな差が出てくると考えられます。

 

フリーランス美容師の増加

近年、特定の美容室に雇用されずに働く美容師が増加しており、9万人以上の美容師がフリーランスとして働いているとされています。

美容師が施術メニューや料金を自由に決め、顧客と深い信頼関係を築けるのが特徴です。

フリーランス美容師向けにセット面や美容室の設備を貸し出す「シェアサロン」の展開が進んでおり、比較的低リスクで独立開業できる環境も整いつつあります。なお、美容室と業務委託契約を結んでライフスタイルに合わせた働き方を選ぶ美容師もいます。

 

 

課題、問題点

①美容室の競争の激化

美容室の店舗数は年間3,000~4,000軒ずつ増えており、美容に関する意識の高まりや顧客ニーズの多様化に伴い、美容業界の市場も緩やかな拡大を続けています。顧客にとっては、美容室の選択肢が広がるメリットが生まれる反面、美容室にとっては顧客獲得の難易度が高くなります。

日本の総人口は毎年減少を続けているため、美容業界の競争は今後激しさを増すでしょう。ただし、男女とも若年層を中心に美に対する意識が高まっており、激しい競争に打ち克つには接客力・技術力の向上が必要不可欠です。

美容師

 

②価格の二極化! 低コスト美容室or付加価値を提供する高級サロン

上記にあるようサロン同士の競争は激化しています。今後は今のようなペースで美容室が増えていくことは考えられませんが、それでも、何かに特化していかなければたくさんある中から選ばれるサロンにはなれません。

例えばファッション業界ではファストファッションとラグジュアリーブランドという両極が好調な売上を上げているなど、消費行動が二極化しています。

「特化」と「消費行動の二極化」を背景に、美容業界でも低コスト美容室と高級サロンのどちらかに分類させるサロンづくりが進んでいます。

1000円カットなど低価格を売りにする美容室が増えています。月に1~2回と短い周期でカットに訪れる男性客でいっぱいというところも。

一方、高いお金を払っても、自らが望むスタイルを求めたいという人が訪れる美容室もあります。女性の社会進出が進み、女性の1年あたりの来店回数が増え、1回にかける金額も増えているとも言われています。

美容師として働く際は、自分はどちらのスタイルのお店がフィットするのか、しっかり考えるといいでしょう。

低価格を売りにしている美容室で働くならば、短時間で一定の質以上のサービスを提供する能力が求められます。

こだわりを重視する人が多く来店する美容室ならば、美容に関する高い技術と知識が必要になってきます。長く仕事を続けるためには、何にでも対応できる技術や知識が必要ではありますがサイドメニューを充実させるなど、付加価値をつけることによって客単価をあげる高級サロンと、回転率をあげて人数をこなすことで利益を上げる低コスト美容室、そのどちらに属するのか、自分のどこを伸ばしていくのかは、働くお店のスタイルによっても異なってくるで自らで選択していきましょう。

 

③福祉美容師の人気が高まるか

福祉美容師とは、介護が必要な人や、障がいをもっている人の自宅や病院、施設に訪問し、美容業を行う美容師のことを言います。

高齢化が進んでいることは言うまでもなく、高齢者を相手にしたサービスは今後大きくなることが予想されますので、福祉美容師の活躍の場はますます広がっていくでしょう。

なお、福祉美容師になるには、美容師免許に加えNPOや厚生労働省認定の協会が発行している認定福祉美容介護師の資格を取得することが推奨されています。

国家資格ではありませんが、現場の安全などを考えると、一定以上の技術や知識が通常のサロンワークとは別に必要になります。

実際に福祉美容師を始める人の多くは、まずは訪問型美容室に就職して、具体的なスキルを身につけ、その後必要に応じて資格を取るという流れのようです。

 

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④アンチエイジングに注力

高齢化社会を迎えエイジングはとても美容業界には大きな流れです。

「お肌のアンチエイジングは頭皮のケアから」というのは美容業界では常識となっています。

少子高齢化が進む日本では、若者主体のサービスから、中年・高年齢層に向けたサービスに注力していくことは時代の流れと言えそうです。

頭皮の血行を促進するヘッドスパには顔のリフトアップの効果もあるとされ、美容室でも人気のサイドメニューのひとつになっています。

これまでも何度も書いてきていることですが、美容師には髪に関する施術のほか、「トータルビューティー」に対応する技術が今後はますます求められていくでしょう。

 

⑤展望のカギは「グローバル化社会」

美容師の仕事は世界に共通するものです。

さらに、日本独自の高水準のサービスは武器になるでしょう。日本に住む外国人の数は増えているため、そのニーズにこたえられるように毛質の異なるシチュエーションも訓練する必要がありますし、活躍の場を海外とする場合には言語の習得も必要になります。

サービスの提供のしかたや、ターゲットを広くするなど、美容師の仕事は、自分自身でステージを広げていくことが可能です

 

⑥美容室数・従業美容師数は増加傾向

厚生労働省が2019年10月31日に発表した「平成30年度衛生行政報告例」によると、2018年度の美容室数は251,140店舗となり、前年より3,562店舗増加。

2018年度の従業美容師数は533,814人となり、前年より10,271人増加。2009〜2018年度の10年間の推移を見ても、それぞれ増加傾向にあることがわかります。

美容室数と従業美容師数の推移

厚生労働省「衛生行政報告例:結果の概要」より

美容室・美容師が増加する一方、美容業界は「店舗過剰」による競争が激しくなっており、経営者の多くが「客数の減少」に危機感を抱いていると回答しています。

美容室の経営上の問題点

出典:厚生労働省「美容業の実態と経営改善の方策(抄)」

 

総合美容サービスが求められる時代へ

美容業界の動向をみると、決して景気が良いとは言い難いものの、だからといって美容師の将来性がないということにはなりません。

野村総合研究所は2015年に国内601種類の職業について、人工知能やロボット等で代替される確率についてレポートを発表しています。

(参考)

株式会社野村総合研究所
「日本の労働人口の 49%が人工知能やロボット等で代替可能に~ 601種の職業ごとに、コンピューター技術による代替確率を試算 ~」

 

これによると、事務職やオペレーターをはじめ、日本の労働人口の約49%が就いている職業は機械による代替可能が高いとの試算が出る一方、美容師やネイリスト、メイクアップアーティストなどは代替可能性が低い職業として挙げられています。

これはあくまで参考ではありますが、どれだけ機械化が進んだとしても、美容師の仕事の定義でもある「人の容姿を美しくすること」の需要はなくならないことは確かです。

そのため、メイクアップやエステティックを含む総合美容サービスを学んだり、高齢者向けの福祉美容・訪問美容の分野の経験を積んだり、時代と顧客ニーズの変化に応じた努力をおこなうことで、今後も美容師は活躍が期待できるといえるでしょう。

 

 

まとめ

これからの時代は人口減少問題、少子高齢化問題がどこの業界でも大きな悩みのタネに。

だがしかし、この流れにいかにのれるかが今後の時代で生きていけるかが変わってくるのではないでしょうか?

答えは自分の中にしかないので、美容師だけで一生生活していくのも、もちろん構いません。たまには引いたところから見てみて、このような業界の流れを見て自分の進む道を考えてみるのもいいのではないでしょうか?